「コーチのバッグなのですが修理できますか?」

沖縄の緊急事態宣言も解除され、少しずつ日常が戻ってきた今日この頃。弊社のブランド品修理業務にも受注が相次いで、忙しい日々を送っております。

「はい」

「ただし、コーチのバッグの場合は、修理箇所によっては新品を購入した方がお値段的にはお得な場合がありますよ?」

サンブランドの修理は、きっちり直すがモットーで、修理を安く済まそうと思えば、安くできることもあります。しかし、直してすぐ壊れるなら修理することに意味がないと思います。そのような観点から職人さんとは、中途半端はやめましょう。値段が多少高くなっても、うちはきっちり直したいと意見を伝えています。

そのような背景からうちの修理でのクレームはほぼありません。商売ですから100%というわけにはいきませんが、ほぼ100%といっても差し支えないレベルです。

「貰い物のバッグでどうしても直したいし、しっかり直したいです。」

「そうですかわかりました。では、無料見積もりからしていきましょう。」

私にはスピリチュアルな感覚はないのですが、お客様が大切にしている商品というのは、その状態がたとえ見た目は、極めてボロボロであっても、何か言葉では表現できないような心地よさを感じます。

そのような場合、お客様の商品に私の手が触れた時点で、この方は値段に関係なく修理をするような気がする。。。。。
長年この修理に携わるとこのような感覚があります。

それがプレゼントでもらったものの場合は、プレゼントしてくれた人の思いに使っているお客様の思いが加わり、目には見えないですが、商品の所々に愛着というか独特の暖かさがあるような気がします。

特にそれが革のバッグなどであれば、呼吸をして、変化するように、人の思いが皮(生き物の皮膚)に入り込むように、長年かけて革が変化していくような気がします。

私たちは商売で修理業務をしています。しかし、やはりお客様が大切にしているバッグや財布が、職人さんの手によって見事に復活した時、それを初見で見る時は、いつも素直に感動します。あのバッグがこのようになるのか。。。。凄い。。。

それはこれをお客様に見せたらきっと喜んでもらえる。あとから楽しみがあると言う感覚です。

自分たちの期待以上にお客様が自然に喜ぶ姿を見ると、何やらこちらも喜びをもらいます。うちでは新品の商品も販売しますが、この何かを再生させるというのは、新品を売るという感覚以上に、喜びが加わる気がしますね。

そして、お客様が喜んでいる姿を見たら、それを職人さんに伝えます。すると職人さんも

「この修理はここが難しくて、ここのところを工夫して、修理したんだけど、よかったよ。」

喜びの連鎖が職人さんを饒舌にさせて、私たちの修理対応技術が上がっていくという連鎖に繋がっていきます。

もし、大切にしているバッグや財布がありましたら、サンブランドに持ってきてください。きっちり直して、喜びを共有させてもらえれば、こちらも楽しくなります。笑

サンブランド(プラスバッグ)修理担当でした。